Really Right Stuff(リアリーライトスタッフ)のカメラプレート
カメラ好きの方には昔から人気のあるアメリカのブランドReally Right Stuff(リアリーライトスタッフ)。最新のロゴにもなったように“RRS”とも呼ばれております。
カメラを三脚に搭載する際の着脱を容易にする多様なクイックリリースプレートが存在している中、“アルカスイス”というメーカーの互換製品が業界内でもかなりのメジャーになって久しいです。
RRSはこのアルカスイス互換のダブテイル仕様を採用し、そのこだわり抜いた製品の工作精度とラインナップから逆にRRSのプレート・クランプが互換性能の上でも本流になってしまったほどのメーカーです。
ただ、こちらのメーカーの製品を日本で手に入れるには今年の春まではメーカーの本国ECサイトから個人輸入で購入する他なく、少し入手難度が高かったのも事実です。
生産数からメーカー的にも幅広く流通させる気持ちもなかったようで、本国においても直販以外に入手できないというのだから驚きです。
それでも日本でも多くのユーザーの方が支持しているのはその作りの良さ。カメラの新製品にもしっかりと対応した製品をリリースしてくるところもさすがです。
この春以降は日本国内でも銀一において販売が開始され、銀一を輸入代理店としてヨドバシカメラやビックカメラの一部店舗においても販売が開始されております。
まだまだ取り扱いラインナップは少ないですが、今後はますます手に入れやすくなりユーザーも増えそうです。
私もアルカスイス互換のクイックリリースを長年愛用しておりましたので、少しずつKirk(カーク)、Markins(マーキンス)製のものに加えてReally Right Stuff(リアリーライトスタッフ)のものを買い足している次第です。
この度買い揃えたのは以下の四つ。
- BGE20-L Set (Canon 5D Mark IVバッテリーグリップ付きモデル用Lプレートセット)
- B5DMkIV-L Set (Canon 5D Mk IV用Lプレートセット)
- B5DS-L Set (Canon 5Ds/5DsR用Lプレートセット)
- BH-30LR 雲台(ボールヘッド)
BGE20-L Set (Canon 5D Mark IVバッテリーグリップ付きモデル用Lプレートセット)
Lプレートの利点は上の写真のように、縦位置で雲台に載せる際に雲台を倒す必要がないところにあります。これだけで重心が安定しますので、バランスが格段によくなります。
自由雲台も3WAY雲台もヘッドを90°倒してしまうと操作性に支障が出たり、アングルにも制約が生じたりします。このため、私はLプレートタイプのクイックリリースプレートをカメラが変わる度に揃えるようにしています。
RRSの最新型のものを手にしてみて感じたのは肉厚感です。当然最近では各社がしっかりとしたものを出してきておりますが、どちらかというと薄型化・軽量化路線を辿っています。
特にMarkins(マーキンス)はそういったイメージです。RRSはむしろ肉厚で重いです。笑
三脚に載せたカメラを安定させる、ブレさせないといった本質に向いたコンセプトなのでしょう。
最近のRRS製のカメラプレートにはなんと六角レンチが格納できるようになっています。私はカメラの外装保護も兼ねて付けっ放しにしてしまうので小まめに付け外しはしないですが、やはりわざわざカメラバッグの中から六角レンチを探す必要がないのは便利です。
プレートの格納穴に差し込むと、強力な磁石によって固定されますので落下の心配もございません。
こちらのプレートは縦位置用のブラケット部分を着脱することが可能です。
外すとこのように。接合部分もかなりの肉厚さなので一体化した時の剛性感は損なわれておりません。
B5DMkIV-L Set (Canon 5D Mk IV用Lプレートセット)
こちらは縦位置グリップを非装着時のEOS 5D Mark IV用。基本的な構造は前述の縦位置装着時のものと同じです。
同じく六角レンチの格納に対応。
Lブラケット部分の分割も同じように行えます。
そうそう、EOS 5D Mark IV用の2種についてはLブラケット部分を合体した状態で丸ごとカメラからの着脱が可能です。最近この構造になったようで、よくよく見ればLブラケット部分に穴が開いていて、カメラについている単体プレートのネジを回せるようになっているだけなんですが、アイディアですね。穴を開けるだけなので、既製品にも同様の加工をしてくれたらいいのですが。笑
同時に入手したEOS 5DsR用のLプレートは残念ながらこの仕様ではありませんでした。
B5DS-L Set (Canon 5Ds/5DsR用Lプレートセット)
最後にEOS 5Ds/5DsR用のLプレート。縦位置のLブラケットの上部に塗装剥げがあり地金が見えていますが、海外から取り寄せた時点でこんな感じでした。残念。
工作精度が高いというイメージがあっただけに意外でしたが、まぁしっかり使えば黒色の塗装はある程度剥がれていきますのでここは我慢で。
傷があるおかげで過度に神経質に使わなくて済みますしね…。
EOS 5Ds/5DsR用にも六角レンチの格納が可能になっています。
ただカメラからプレートを外すにはまず縦位置用のLブラケットを外し、そのあとに本体プレートを外す必要があります。新しい仕様を知っていると少し残念ですね。
実際のところは縦位置グリップを装着する時以外はカメラに付けっ放しなので、全く気にはなりません。
ストラップの装着について
私はPeakdesign(ピークデザイン)のストラップを愛用していますので“アンカーリンクス”と呼ばれる接続用のパーツを常に装着しております。
ストラップをワンタッチで着脱したり交換できるので重宝しておりますが、ストラップがないとちょっと見た目が。笑
Peakdesign(ピークデザイン)のストラップ、アンカーリンクス機構の紹介についてはこちらの記事もぜひご覧ください。
こちらはCLUTCH(クラッチ) カメラハンドストラップを装着したところ。
Lプレートの下部にはストラップループが用意されておりますので、このように取り付けが可能です。
こちらはSlide Lite(スライドライト)スリングストラップを装着したところです。
このように、なかなかPeakdesign(ピークデザイン)のストラップとは親和性が高いのではないでしょうか。
BH-30LR 雲台(ボールヘッド)
最後についでに買い足してしまったRRS製のボールヘッド(自由雲台)。GITZOの三脚に付属していた雲台もアルカスイス互換であったため、無理に買う必要はなかったはずなんですが…。
ついつい買い揃えたくなるのがカメラ関連機材の怖いところ。
ちなみに日本国内に流通しているのが今はレバークランプタイプのもののみだったので、手持ちのKirk、Markins製のプレート類との相性が不安でしたが全てバッチリ締め込めるのを確認しました。
使用している三脚はGITZO トラベラー三脚GT1545Tですが、脚を折り返しての収納は若干雲台が大きくなった分収まりが悪くなってしまいました。
ただ、クランプに向かう軸の部分が短くなりボール径が大きくなったことでかなり安定感が増し、レバークランプの快適さにも非常に満足いっております。
また余裕があれば単体で製品レポしてみたいと思います。
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