せっかく一眼で写真を撮っているのに、思ったより綺麗に撮れないことってありますよね。特に屋内でペットを撮るとき。うちのワンコは真っ白なチワワなので、露出がけっこう難しいです。

カメラのAE任せで撮影すると当然アンダー目に写ってしまい可愛く撮れませんし、かといって明るめの露出で合わせると白い毛の階調が失われてベタッとなったり、飛んでしまったり。

ただ、PENTAXのデジタル一眼レフカメラならではの方法と、オフカメラフラッシュを使用した解決策を紹介したいと思います。

 

カスタムイメージ詳細設定の「キー」を活用する

窓際から自然光が入る場合は良いですが、そうでない場合の屋内の明かりは濃淡がなく立体的な写真には不向きです。

さらに、屋内でノーフラッシュで撮影する場合には必然的に感度を上げる必要がありますので、高感度ゆえに写真の階調が狭まりがちです。

そこで、露出をやや下げ気味に補正したうえで、カスタムイメージのパラメーターのひとつである「キー」の値をプラスに補正してやります。

それぞれどのような働きをしているかというと、露出を下げることでハイライトが飛ぶことを防ぎ、「キー」を上げることで全体的にアンダー気味になった写真の中間階調を中心にを明るく戻してあげます。

 

この「キー」の効能というのがあまり認知されていないと思いますが、「キー」をプラスにすることで、ハイライトを飛ばさずに中間部だけを明るく持ち上げることができるのです。

露出を明るくしてしまうと、当然ハイライトもそのまま明るくなりますので白飛びの危険が伴います。「キー」のパラメーターはハイライトを飛ばさない(もしくはシャドーを潰さない)まま、写真をハイキー(もしくはローキー)に仕上げることのできるパラメーターなのです。

 

ちょっと言葉ではわかりづらいかもしれませんが、画像処理ソフトのトーンカーブの中間部分をクイっと持ち上げたり、下げたりしたような効果です。

 

「じゃあ撮影後に編集すればいいじゃん?」となりますが、ここがPENTAXのカメラの画作りの上手なところです。PENTAXのカスタムイメージで「キー」を上げた場合には、本来であればノイズが浮いてくる可能性があるよう調整になりますが、実際にはとてもクリーンな画質が保たれます。

 

これはPENTAXの画作りこだわりらしく、カメラのパラメーター調整によって「画質が破綻する」ということを極力抑えるような高度な制御がなされているのです。

純正RAW現像ソフトのDigitalCameraUtility5を使った場合には、どのPENTAXカメラにも同様の調整が施されるためか、同じような制御にはなっていないようです。

つまり、カメラごとに最適な調整を追い込むことで、カメラ内JPEG、カメラ内現像時には最良のパフォーマンスが発揮されていることが推測できます。

 

この写真はカーテンの下部に強い影が出ていますが、ノーフラッシュです。カーテンの隙間から強い光が当たっているため、影が目立ってしまいました。

ただ、ワンコに当たる光についてはカスタムイメージの「コントラスト」を下げ、シャドーを少し持ち上げて上げることで、ふんわりと優しい光に見えるように整えています。

 

オフカメラフラッシュを活用する

PENTAXの画作りの調整機能を活用する以外に、どんな一眼システムでも行えるのが“オフカメラフラッシュ”で擬似的な太陽光を作ること。

フラッシュというと、カメラの上部に取り付ける“クリップオン”を想像しがちですが、自然な光(太陽)をイメージしてみてください。

 

太陽の位置や角度は時間帯によって変わっていきますが、大きく分けて「順光」「サイド光」「斜光」「逆光」という効果です。

これらを、カメラから離した“オフカメラフラッシュ”で演出してあげます。

[オフカメラフラッシュで斜逆光]

斜めから逆行気味にフラッシュを一灯当てることで、カーテン越しにあたる柔らかい日差しのようなものを演出できました。逆光気味なので、ワンコの顔が暗くなりがちです。ここは先程紹介したカスタムイメージの詳細設定から「キー」と「シャドー」をプラスに調整することで、バランスを整えます。

フラッシュをクリップオンしつつ、壁や天井にバウンスさせて似たような効果を作ることもできますが、実はワイヤレスで使う“オフカメラフラッシュ”として制御したほうがセッティングが楽ですし、壁や天井に近づけやすいので光も回しやすいです。

 

[オフカメラフラッシュで逆光]

被写体の後ろから光を回すことで、眠っているワンコにあまり光を意識させずに撮影することに成功しました。これが真正面からのフラッシュ発光であれば、たとえバウンス発光だったとしても眩しい顔をしたかもしれません。

PENTAX KPをはじめとした内蔵フラッシュ搭載モデルなら、最近のPENTAXオートフラッシュの540FGZII、360FGZIIとの組み合わせで“内蔵フラッシュ”をトリガーにした光学スレーブもできますね。(眩しさ対策はできないですが)

 

PENTAXはフラッシュシステムがあまり充実していませんが、TTL対応製品にこだわらなければ、オフカメラフラッシュ自体はわりと色々と使えます。

この撮影ではProfotoのB2を1灯使っていますが、ここまで高価なものは全く必要ありません。無線で発光できるCACTUSや、Nissin製品(PENTAX用はないので、Canon用のものをマニュアル調光で使うのがおすすめ)、あるいはモノブロックストロボなどなど。

 

と、室内でワンコを可愛くとるためのテクニック?とはまた違うのかもしれませんが、画作りのコツについてご紹介してみました。