何度でも蘇る。手元に置いておきたくなるFUJIFILM X-Pro3

最近のFUJIFILM Xシリーズ
僕とX-Pro3の拗れた関係
X-Pro3 四度目のお迎え
1. 家族
2. 日常・スナップ
カメラで写真は変わるか

最近のFUJIFILM Xシリーズ

FUJIFILMのXシリーズも5世代目に突入し、裏面照射積層型CMOSセンサーを搭載し、ブラックアウトフリーで秒間40コマの高速連写とFUJIFILM史上最高のAF性能を備えた「X-H2S」、APS-Cフォーマットとしては新次元となる4020万画素の高精細画質に、電子シャッターで1/180,000秒の超高速シャッターや、8K/30Pの動画記録や高画素センサーを活かしたデジタルズームなどを備えた「X-H2」が登場しました。

これらは、FUJIFILM Xシリーズらしいアナログダイヤルの操作系ではなく、一般的なハイエンド機材に採用されているような操作系を採用したカメラで、らしさは別としてとても完成度の高いカメラに仕上がっています。

X-H2S

僕も「X-T4」「X-Pro3」を生贄に、「X-H2S」のほうを迎え入れました。

「X-H2S/X-H2」兄弟が出揃ったのちに、FUJIFILMらしいアナログ操作系・クラシックなスタイリングを踏襲したX-Tシリーズの最新モデル「X-T5」も発売され、やはりこのFUJIFILMらしさにクラっときて、多くの方が手を伸ばしているようです。

最新鋭機の躍進を横に、FUJIFILM Xシリーズの従来製品は生産完了となるものが目立っていました。電子部品の逼迫などにとって製造が難しくなったのか、発売当初から人気であった「X-E4」や、僕も以前から写真に動画に愛用していた「X-T４」も生産完了となりました。

僕とX-Pro3の拗れた関係

この流れから予想のできたことですが、レンジファインダースタイルの外観とOVF・EVFの切り替え機能に、背面液晶を隠した「Hidden LCD」を備えた、良い意味で変態的なカメラ「X-Pro3」も生産完了となり、今ではまともな販売店ではすでに完売となっています。

X-Proシリーズは「X-Pro2」を所有していたことがあり、センターファインダーの一眼スタイルのカメラほど主張の少ないデザインがとても気に入っていました。

X-Pro3 DRブラック

「X-Pro3」は実は3色とも購入した経験があり、DRブラックを最初に1台だけ購入したものの金欠で売却。

X-Pro3 DRシルバー＆ノーマルのブラック

その後にブラックを買い戻し、とても気に入ってしまいDRシルバーを買い増し。それぞれF2の軽量単焦点レンズ用と、「Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount」専用カメラとして使用していました。僕のなかで「X-Pro3」はメイン機ではなくて贅沢品の位置付けで、より汎用性や操作性、AF性能などが上の「X-T4」や「X-H2S」で撮った方がきっと歩留まりも良いはずだと思うんです。

でも、そういうことではなく「X-Pro3」を手に取らせる魅力があるというか…。実際のところ、このカメラはそのデザイン性の高さや質感もさることながら、シャッターフィーリングのシャキッと感（X-T4やX-H2Sはすごく静かでマイルド）が心地よく、今のこの瞬間を切り取ったという手応えが得られやすいように思いますし、便利かどうかは別としてOVFでオートフォーカスで撮影したり、OVFでフレーミングを行いつつピント合わせだけはEVFで拡大表示してマニュアルフォーカスでピントを合わせたり、撮影後のプレビューだけはEVFで瞬間的に再生させたりなど、独自の魅力が存在します。

そして、まだLED照明に移行されていない屋内施設などで家族の写真を撮っているときに、蛍光灯のフリッカーでEVFがちらつくのが僕はとても嫌いでして。EVF機しか持っていないときはフリッカーのストレスを感じながら撮影するしかないですが、X-Pro3ならOVFに切り替えることで撮影体験を損いません。

また、電車内や商業施設などで首からぶらさげるにしても、他のデジタル一眼と比べると主張が少なく感じられ、なんとなく一眼を気にせずに行動できる気がしています。（同じカメラはカメラなので本人の気持ちの問題ですが）

金欠のたびに手放しては買い戻していたのはそういう、他に変え難い魅力があるからに他なりません。

X-Pro3 四度目のお迎え

前置きが長くなりましたが、2022年の年末に四度目の「X-Pro3」購入となりました。前述の通り、「X-Pro3」はすでに生産終了、販売も終了してしまいましたが、年末にその空気を感じ取ってなくなる前にと在庫を持っているお店を探して、荻窪のさくらやさんで購入しました。色はDRシルバーです。DRシルバーはチタンの地の色が特徴的で、メイン機であるデジタル一眼レフカメラ「J limited 01 LX75メタリック」と同じ色合いで、共にできるだけ長く使い倒す気持ちでチョイスしています。