結局SONY α9でミラーレスに本格移行

レビュー

SONY α7RIIIや、Panasonic LUMIX G9 PROなど、最近高性能なミラーレス一眼のニュースが盛んですね。

私の物欲もとどまるところを知らず、いつの間にかSONYのミラーレスシステムが手元に…。

SONY α9を中心としたミラーレスシステム


すでにα7RIIIが発表されたあとで、α9に準ずる操作性と基本性能に加えて、α7RIIから引き継いだ4240万画素の高画素、さらにはメカシャッターでの10コマ/秒連写とα9を一部上回る性能。

おそらく多くの方にとってはこちらの方が魅力的なカメラなのだと思います。価格も10万円近く安いですしね。これはNikon D850の価格戦略に応じざるを得なかったということなのでしょうが。

そんなカメラも選べる中で、あえてα9という動体撮影御用達といったイメージのカメラを選んだ理由についてお話してみます。

■電子シャッターで20コマ/秒の高速連続撮影/アンチディストーションシャッター

α9はメカシャッターでは5コマ/秒と従来のα7II、α7RII程度の連写性能ですが、超高速での読み出しに対応した「メモリー内臓積層型CMOSセンサー」によって電子シャッター時においては“20コマ/秒”ととてつもない連写性能を誇ります。

従来では電子シャッターのデメリットとして高速で動く被写体を撮影した際の“ローリングシャッター”つまり動体歪みが存在しますが、このα9ではセンサーの高速読み出しいよってほぼそれが気にならない程度まで抑制されております。

電子シャッターゆえのデメリットは大方改善されました。ではメリットとは?

1. シャッター耐久回数の無制限化

メカシャッターにはおおよその目安となる耐久回数が設定されており、カメラのクラスによって40万回(フラッグシップモデル)〜10万回程度。

電子シャッターならばセンサーへの電荷のON/OFFでシャッターを代用していますので、メカニカルな駆動部は一切なし。例えばタイムラプス用のインターバル撮影などを行っても、カメラの寿命に響きません。

(α9はなぜかアプリ機能に対応していませんので、タイムラプス機能は使えずタイマーでのコントロールが必要になりますが…。対応させない必要はないんじゃなかろうか)

2. 無音シャッター

電子シャッターですので音がしません。もちろん出したい時には電子音なら鳴らせます。

メカシャッターの官能性には全く及びませんが、シャッター音が気になる環境化でも最高速度の20コマ/秒連写が無音で可能なところに、撮影シーンを大きく拡げてくれる可能性を感じました。

ただ、フラッシュを使用する際には「メカシャッター」を使用する必要がありますので、その点は残念です。あまりキレのあるシャッターユニットではないので別のカメラみたいな印象になります。

この点は残念。α7RIIIと同等のものでも良かったんじゃないでしょうか、まぁα9の特性をユーザーが活かすには電子シャッターメインに強制的に誘導させるくらいのほうが良かったのかもしれませんが。

■ブラックアウトフリー(レリーズ時の像消失なし)

こちらも高速読み出し性能を活かした部分ですが、なんと静止画撮影中にライブビュー映像がEVF、背面LCDともに一切ブラックアウトしません。

一眼レフカメラにおいても、連写中のブラックアウトはフラッグシップモデルではかなり配慮がなされていました。が、ミラーを駆動させてファインダーに像を導いている機構上どうしても一瞬のファインダー像消失時間が発生します。

これはしょうがないものとして認知されているくらいだと思ってます。

ミラーレス一眼の場合だと機構上のミラーボックスが存在しないため、問題になってくるのはセンサー読み出しや、画像処理部分になります。レリーズのタイミングでライブビュー映像が途絶える、あるいは大きく遅延するんですね。

SONY α6500や、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIではレリーズ時のライブビュー映像遅延に対して一眼レフカメラのようにブラックアウトを意図的に一瞬挟む事によって、一眼レフカメラの連写時のファインダーに近い視認性を求めました。

ですが、α9のアプローチは一眼レフの真似事ではなく、完全に新しい時代の流れを感じさせる“ブラックアウトフリー”でした。

スピードでは一眼レフカメラにはなかなか太刀打ちできなかった数年前までのミラーレス一眼ですが、α9によってミラーレス一眼の格のようなものは大きく向上したように思います。

■凄まじい精度の瞳AF

私も長らく光学ファインダー派の端くれでしたので、被写体を追従するにはある程度の技巧と被写体への理解が必要なものだと考えていました。

こと“人物”という被写体においては、いとも容易く撮影が可能なところまで撮り手のレベルを引き上げてくれる性能がα9の瞳AFにはあります。

最近では一眼レフカメラのハイエンドモデルでも顔認識ができるほどに測光・シーン認識用のセンサーの分解能力が向上してきましたが、瞳認識まで進化するには時間がかかりそうです。瞳認識は今のところミラーレス一眼の特権で、なおかつSONY製品はその性能・精度が段違いに上であると感じます。

■その他

SONYのEマウントシステムはレンズラインナップが貧弱な印象がありましたが、ここ数年でフルサイズ対応のEマウント製品の拡充が一気に進みました。この開発力の高さに勢いを感じてしまいますよね。

今のところはα9用には4本のレンズを揃えました。レンズ高いので…。ぼちぼち揃えていきます。

Really Right Stuffのカメラプレートも購入


安定のぴったり感です。RRSのプレートは最近重量感が気になってましたが、ミラーレス一眼で本体が比較的軽量なため、気にならないです。

■αシリーズ用のプレート独自のギミックも

SONY α7RII以降辺りの機種に対応したプレートには、バッテリー室へのアクセス対策で独自の機構が備わっています。

カメラ本体からバッテリー室カバーを取り外して、なんとプレート側に装着するようになっています。

このようにピッタリと収まります。防塵防滴性能が落ちてしまう点については、一応バッテリー室周りのカメラの底部とプレートが接する部分にパッキンが施されております。(写真は撮り忘れてしまいました…)

ストラップについて


最近ネックストラップを装着しておくのが億劫というか、邪魔というか。peak design製のハンドストラップの「Clutch」を装着しています。

peak designのストラップの良いところは、もうお馴染みかもしれませんが“アンカーリンクス”という独自の接続方法により、簡単にストラップの脱着ができること。

ただ、最近のRRSプレートには気になるポイントが。カメラプレートの底部にある大きめの穴、わかりますか?そして隣に並べた少し見慣れないストラップ。

実はこのストラップ、軍用・サバゲー用銃ブランド「マグプル(Magpul Industries Corporation)」製のガンスリング。つまり銃火器用のストラップですね。

最近のRRS製品はどういうわけか、このマグプル社のガンスリングに用いられているクイックリリース機構のようなもののうちの一種QDスリングに対応した、“QDホール”が備わっているのです。

先ほどのマグプルのガンスリングの先端の金具をプレートのQDホールに差し込むと、四方向にあるボールがガチッとロックされて固定されます。取り外す際は上の写真に見える、円形のボタンを深く押し込むことで取り外しが可能です。

ちなみにこのマグプル製ストラップ、ガンスリングということで一点吊りの状態から…。

アタッチメントからもう一方を取り外すことで、2点吊りにも対応が可能です。(カメラの場合はこの機構で二箇所吊るすと構えづらいのでおすすめしませんが、一応プレートのQDホールは側面も合わせて2箇所あります)

■脱落防止の一工夫

私は1点吊りしかしませんので、一方のQDスリングは脱落防止のためにカラビナでロックしておきました。こちらのカラビナも万が一を考えて100均などで手に入るようなものではなく、日頃は縁のない登山屋でわざわざ買いました。

さらに、カメラに取り付ける方のQDスリングに“アンカーリンクス”を一つ装着。

ストラップを装着するときには、RRSカメラプレート側のアンカーリンクスをハンドストラップから取り外し、マグプルのストラップ側のアンカーリンクスに繋ぎ替えます。こうすることによって、同じく万が一の脱落に備えてみました。

実際のところQDスリングのロックにはかなりの重量への対応がされているようですが、カメラをぶら下げていて不意にロックボタンを押してしまう可能性がゼロではないですし。

不意の事故にさえ気をつければ、この脱着の便利さは他の組み合わせでは得られない快適さです。

マグプルのストラップをヤフオクやAmazonで検索すると、3,000円未満で同じようなものが出てきますが、そういったものはいわゆる「レプリカ品」のようです。正規品と銘打ったものは、13,000円程度とだいぶ高価です。

アメリカで調達されたであろうものが、国内のサバゲーショップでたまに限定販売されていましたので購入してみました。

正直、真贋は見極められないのであれですが、触っている限りではとても品質の高さを感じています。

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