FUIJIFILM X-T4+XF 35mm F1.4 Rとクラシックネガで霧の牧場の雰囲気を表現する

レビュー

FUJIFILM X-T4を手にすると、とりあえずはフィルムシミュレーションの「CLASSIC Neg./クラシックネガ」にはまってしまいがちなわけですが、写真の傾向がかなり似通ってくるため2週間くらいで飽きます。

そして「PROVIA/プロビア」「ASTIA/アスティア」「CLASSIC CHROME/クラシッククローム」あたりのフィルムシミュレーションを使い分けながら撮影を続けて、またふとした時に「CLASSIC Neg./クラシックネガ」みたいな流れができあがりつつあります。

動画撮影を目的としたロケで長野の美ヶ原に行く機会がありまして、動画撮影用に携行していた機材はSONY α7R IV+大三元ズーム、FUJIFILM X-T4+XF 35mm F1.4 Rのみ。風景写真をがっつり撮るならPENTAX K-1 改を持って行きたいところですが、今回は持ち運ぶ機材をある程度抑えるために断念。

試しにα7R IVで撮影するものの、SONYのαシリーズにはカメラ内の画像仕上げ設定の幅が少ないため、どうも霧の雰囲気がうまく表現できません。αで写真を撮る上ではRAWで撮影して後から追い込むべきなのですが、最近は設定をその場で追い込んでJPEG撮影をすることにこだわっている(RAW現像をめんどくさがっているのもある)ため、なんとなくイメージが掴めず。

「うーん、それなら…」と、おもむろにX-T4の設定を「CLASSIC Neg./クラシックネガ」、ホワイトバランスを「日陰」に設定して試しに撮ったのが以下の一枚。

おやおや…?これは…。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/4000s
  • ISO: 160

 

牛さんが点在する霧の牧場の雰囲気が伝わりますでしょうか…。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/4000s
  • ISO: 160

 

ポニーちゃんが目の前を通って行ったので撮影。パサついた立髪の質感や霧の中にいる雰囲気が表現できました。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/1600s
  • ISO: 160

 

あー、もう絵画。これノーレタッチで撮ったまんまの画なのがすごい。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/1600s
  • ISO: 160

 

後ろからもう一頭現れたりなんかして。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/2500s
  • ISO: 160

 

連れ立って歩き始めたりなんかしちゃって…。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/2500s
  • ISO: 160

クラシックネガとETERNA ブリーチバイパス

X-T4で新たに搭載されたフィルムシミュレーション「ETERNA ブリーチバイパス」。ブリーチバイパス特有の渋い表現となりますが、最近は自宅にこもるばかりでしたので適したシチュエーションが皆無。ようやっと試してみました。

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/1600s
  • ISO: 160

 

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/1600s
  • ISO: 160

 

なるほど…。PENTAXのKシリーズに搭載されているカスタムイメージの「銀残し」とイメージは近いのでしょうが、実際の画作りは別物に思います。特にPENTAXの「銀残し」の場合は調色のパラメーターで色を乗せられるため、使い勝手ではそちらが勝りますね。

もっとも、X-T4もカメラ内で彩度や、トーンカーブの調整を行ったり、カラークロームエフェクトの併用でどのように表現が変わるかが気になるところです。機会があればじっくり試してみたいと思います。

 

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/3200s
  • ISO: 160

 

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/3200s
  • ISO: 160

 

もう一枚、比較で掲載。牧草の色合いが美しいため「CLASSIC Neg./クラシックネガ」の印象が勝りますが、実際の雰囲気を再現しているのは「ETERNA ブリーチバイパス」のほうです。

 

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/2500s
  • ISO: 160

日常使いでの「CLASSIC Neg./クラシックネガ」の印象は、ややハイキー気味に撮影してフィルムのようなノスタルジックな調子を表現するようなイメージでしたが、こういった霧のシチュエーションでは一味違う濃厚な表現ができることがわかりました。

 

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/1600s
  • ISO: 160

 

  • Camera: X-T4
  • Focal length: 35mm
  • Aperture: ƒ/1.4
  • Shutter speed: 1/2000s
  • ISO: 160

うむうむ。ジンバルが使えないときの動画撮影用の機材として手持ちブーストモードを備えているのに惹かれて手に入れたX-T4。

SONY α7S IIIが発表され同様の機能やそれ以外の使い勝手、本体性能の向上も魅力で買い替えを検討してしまいましたが、やはりFUJIFILM独特の写真表現の魅力が理解でき、またしばらく使い込んでみることに決めました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました